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原子核(核物質)の状態方程式
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左図:異なる状態方程式によるドリップ線の違い。原子核の実際のドリップ線と比較することにより状態方程式の妥当性をみる。
右図:異なる状態方程式による中性子過剰限界の違い。陽子ドリップ線より中性子ドリップ線が差異が大きい。

原子核(核物質)の状態方程式

原子核を圧縮したり、温度を上げるとどのような振る舞いをするか。物質の物性において記述される相図と同様に、原子核でもどのような相図を描くことが出来るかというのは興味深い問題である。高温、高密度の状態は例えば超新星爆発時の星のコアの衝撃の跳ね返りに影響し、中性子星の状態の条件を与える。また、通常の原子核においても中性子スキンの形質に影響を与える。

原子核の状態方程式に実験的に制限(条件)を加えることを考える場合、高エネルギー重イオン衝突の利用がしばしば考えられていた。また低エネルギー原子核実験では例えば巨大共鳴の解析も有力な方法である。

我々は、原子核諸量の情報が状態方程式に制限を与える可能性について検討を進めている。その一つとして、原子核の中性子過剰核側の中性子ドリップ線(原子核質量値によって定まる)の位置と状態方程式における陽子・中性子対称項(に関連した量)の間で相関を持つことを指摘した。

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