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<新規抽出装置エマルションフロー法の開発>

溶媒抽出法における抽出分離効率を改善するために、抽出剤の開発や有機溶媒に代わる新しい抽出媒体の検討が行われています。
しかし、 実用化を視野に入れる場合は、抽出装置の改良・効率化も大きな鍵となります。
現在、抽出装置として、ミキサーセトラーが最も普及しています。
ミキサーセトラーは混合部(ミキサー部)で水相と有機相を撹拌羽根によって混合し、沈降部(セトラー部)で重力沈降による二液相分離を行う抽出装置です。
しかし、機械的な外力(撹拌)を継続的に加えるエネルギーが必要であり、二液相分離を重力のみに頼ることから迅速さを欠くことがあります。
また、装置サイズが比較的大きいため、広い設置床面積を必要とする難点もあります。

当研究グループではこれらの問題を解決する“エマルションフロー法”と呼ばれる新しい抽出装置を開発しました。
この装置は、2つの混じり合わない液体の一方(もしくは両方)を微細化して噴出することで、エマルション状態の流れ(エマルションフロー)を発生させ、
さらに、発生したエマルションを相分離部で消失させることで連続的な抽出操作を可能にします。
この装置は
 ・ 送液のみで効率的に水と油を混合・乳化できるので、撹拌などの機械的な外力を必要とする従来法よりも簡便かつ安全で、低コストである
 ・ 発生したエマルションを水と油に強制的に相分離可能で、連続的に迅速な抽出処理ができ、ミキサーセトラーよりもコンパクトにすることができる
というような特徴をもっています。

より詳しく知りたい方はJAEAチャンネル(あるいはこちら)で動画をご覧下さい。
プレス発表はこちら(プレス発表1プレス発表2

 

本研究グループの抽出装置開発が新聞で取り上げられました

・2008年3月7日付 日刊県民福井5面

・2008年3月7日付 中日新聞 20面

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