パネル討論「原子力ミッション研究と基礎研究」

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清水裕彦
(客員研究員、理化学研究所)

「原子力ミッション研究と先端研での研究との接点、原研外から見た原子力研究」

 原子炉からの中性子ビームは物性研究に広く用いられているが、光やイオンビーム、電子ビームと異なり、その光学、オプティクスの制御はほとんど行われてない。私たちは中性子の光学素子、すなわち中性子レンズを作る研究開発を行っている。中性子の光学制御により中性子の利用効率が格段に上げることを目指している。中性子光学の積極的利用により新しい物理、新しいサイエンスを開いていきたい。

  技術革新→新しいサイエンス→新しい技術目標というように技術と科学は発展していく。それぞれのプロジェクトで最終的に何を目指すかが最も重要であり、これが若い研究者も引き付ける。基礎研究でも、応用研究でもプロジェクト研究は始まるとその路線は変化せずに推進しがちであるが、実際にはその問題点が見え、新しいこともトライして初めてプロジェクトは進む。原子力エネルギーの研究開発でも、目標を示すこと、また、問題点を赤裸々に語られることが非常に重要だと思う。


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