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ニホニウム
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*原子力機構JAEAチャンネルで動画「宇宙の錬金術」が公開されています(2013年10月29日より)。

アウトリーチ活動:ニホニウム

日本初、アジア初の新元素「ニホニウム」。 2016年に新たに周期表の仲間になったこの113番元素は、元素の元となる原子核を人工的に合成し、それを見つけるという方法で作られた。日本の大型加速器を用いた原子核物理研究の成果である。 今回の成果を理解するために重要なポイントは、原子は中心にある原子核とそれを取り巻く電子から構成され、そしてその原子核が「陽子」と「中性子」という2種類の粒子から構成されている、という点である。 この「陽子」と「中性子」の組み合わせを変えることにより、様々な原子核や元素を作ることができる。 このような元素合成は宇宙ですでに行われており、これらを「宇宙の錬金術」と呼ぶこともできる。 一方、人類が元素を人工的に作ることを可能にしたのはおよそ100年前からである。この「現代の錬金術」により人類は様々な元素を作ることを試み、1940年代以降は93番以降の元素を次々に合成していった。今回の113番元素の合成・発見は、そのような流れの中、ロシア、ドイツなどの研究機関と日本の研究機関との熾烈な国際競争の結果、日本の研究機関が初めて合成に成功したと認められた結果である。