研究成果

注目論文

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2016年6月27日
服部泰佑、酒井宏典、徳永陽、神戸振作、芳賀芳範(重元素材料物性研究Gr)氏の論文がJPSJ注目論文に採択されました。

ウラン化合物超伝導体URu2Si2の示す“隠れた秩序状態”の解明は、現代固体物理学の重要な課題です。本研究では、29Si濃縮した高品質の単結晶試料を用いる29Si-NMR測定により、その隠れた秩序下で現れる超伝導状態のスピン磁化率について初めて精密に明らかにしました。今後は、超伝導状態の対称性の理解の進展が期待されます。

本論文は日本物理学会欧文誌: Journal of the Physical Society of Japan (JPSJ)のEditors’ choiceに選ばれました。

リンク

URL: http://journals.jps.jp/doi/abs/10.7566/JPSJ.85.073711

2015年3月5日
小浦寛之(重原子核反応フロンティアGr)氏の論文が2014年ハイライト論文に採択されました。

原子核の性質を示すツールとして利用されてきた原子核版周期表ともいえる「核図表」を3次元可視化して、原子核の質量、半減期、太陽系の元素の同位体の存在比などを立体的に表すツールをブロック玩具を用いて作製し、物理教育に導入するという提案を行いました。本成果は一般の方々へのサイエンスカフェ、高等学校での科学授業などの実践で多くの好評を得ています。

本論文は「Physics Education (IOP、英国)」の「Highlight of 2014」として2014年に掲載された記事の中から選ばれました。

2015年1月20日
神戸振作、徳永陽、酒井宏典(重元素系固体物理研究Gr)氏の論文がPRB注目論文に採択されました。

ウラン化合物超伝導体URu2Si2の“隠れた秩序状態”の解明は、現代固体物理学の重要な課題として注目されています。本研究は、隠れた秩序状態における4回対称性の破れの分布について初めて明らかにしました。今後は、異方的超伝導と隠れた秩序状態の理解の進展が期待されます。

本論文はPhysical Review BのEditors' Suggestion(注目論文)に選ばれました。

リンク

URL: http://link.aps.org/doi/10.1103/PhysRevB.91.035111
DOI: 10.1103/PhysRevB.91.035111

2014年6月30日
前川禎通(センター長)、中堂博之(力学的物質・スピン制御研究Gr)、 松尾衛(量子物性理論研究Gr)氏の論文がスポットライト論文に採択されました。

核磁気共鳴法を独自に発展させ、1秒間に万回転する物質中の原子核スピンを分析する手法を開発しました。これにより、高速回転運動が素粒子のスピンへ与える効果を直接測定することに成功しました。今後、物体の回転運動を用いてスピンを制御するナノメカニクス研究の加速が期待されます。

本論文はApplied Physics Expressのスポットライト論文に選ばれました。

2014年2月24日
立岩尚之(アクチノイド物質開発研究Gr)氏らの論文が注目論文に採択されました。

磁性と超伝導が共存する唯一の超伝導体として知られているウラン系強磁性超伝導体において、既存の磁性理論では説明できない全く新しいタイプの磁性現象を発見しました。原子力基礎研究を通して、固体物理学における相転移の研究に新たな展開を提供するとともに、超伝導を含めた新しい機能をもったウラン化合物を作るための原理の解明につながると期待されます。

本論文は、Physical Review BのEditors' Suggestion(注目論文)に選ばれました。

2014年2月17日
家田淳一(量子物性理論研究Gr)、前川禎通(センター長)氏の論文が注目論文に採択されました。

ラシュバスピン軌道結合は大きな表面電場を反映しており、非磁性金属や半導体の伝導電子のスピン分裂を引き起こす。磁石では、交換磁場によってこのような分裂が変化し、ジャロシンスキー・守谷機構によって大きな磁気異方性エネルギーが生じる。 電気的に生じる異方性エネルギーへのこの通常とは異なるが伝統的でもある経路によって、数多くの実験で報告されている電場、厚さ、材料依存性を説明できる。

本論文は、natureasia.comの注目論文に選出されました。

2012年12月21日
家田淳一(量子物性理論研究Gr)、前川禎通(センター長)氏の論文が注目論文に採択されました。

形状を工夫した磁石の内部に存在する磁壁の運動を制御することにより時間変化しない直流磁場から交流の電圧を生み出す機構を見出しました。磁場の大きさや、磁石の形状を変えることで出力電圧の交流特性も制御可能とするもの。

Applied Physics Letters注目論文に選定。

2012年9月
山根結太(日本学術振興会特別研究員)、 家田淳一(量子物性理論研究Gr)、 齊藤英治(力学的物質・スピン制御研究Gr)、前川禎通(センター長) 氏の論文が注目論文に採択されました。

「スピン起電力の連続生成に成功」 非対称形状を持つ磁性薄膜における強磁性共鳴を利用して、薄膜の持つ磁気エネルギーを連続的に起電力に変換することが可能であることを発見した。

Physical Review Lettersに発表された本論文は、 Asia Pacific Physics Newsletter誌のResearch Highlightsに選出されました。

2012年7月3日
浅井雅人(超重元素研究Gr)氏の論文が注目論文に採択されました。

フィンランド・ユバスキラ大学のP.T. Greenlees博士らの研究グループとともに、 104番元素Rf-256の回転励起構造をインビームγ線核分光の手法により初めて観測することに成功。 Rf-256は、これまで回転励起構造が観測された最も重い原子核で、陽子数が2個少ない102番元素No-254よりも慣性能率が小さいことも示した。 陽子数の増加で原子核の変形度が小さくなること示し、陽子数104の変形閉殻を否定するなど、超重原子核の殻構造に関する重要な成果。

Physical Review Letters 誌のSelected Paperに選定。

2012年4月11日
松本裕司(アクチノイド物質開発研究Gr)氏の論文が注目論文に採択されました。

希薄磁性原子により孤立したスピンを導入した金属間化合物において、ドハース・ファンアルフェン効果を用いて フェルミ面を直接観測し、近藤相互作用の特性温度の上下におけるフェルミ面の体積及び有効質量の変化を初めて検出した。

Journal of the Physical Society of Japan誌の Editors' Choiceに選定。

2012年3月29日
山根結太(日本学術振興会特別研究員)、家田淳一(量子物性理論研究Gr)、 前川禎通(センター長) 氏の論文が注目論文に採択されました。

大きな磁気異方性を有する特殊な磁石を用いることで、磁石の内部に存在する 磁壁の運動*2が生み出す起電力を安定的に高出力化することが可能であるこ とを見出しました。

注目論文をあつめたVirtual Journal of Nanoscase Science and Technology誌の 選定論文に収載

2012年3月29日
森道康(量子物性理論研究Gr.)、前川禎通(センター長) 氏の論文が注目論文に採択されました。

強磁性体中(磁石)における磁壁の振動運動が、超伝導接合の電流電圧特性を 用いて高感度かつ高精度で観測可能であることを見出しました。磁壁を利用し た磁気ランダムアクセスメモリーなどの開発促進に期待。

注目論文をあつめたVirtual Journal of Nanoscase Science and Technology誌の 選定論文に収載

2012年3月29日
圓谷志郎、境誠司(分子スピントロニクス研究Gr) 氏の論文が注目論文に採択されました。

超高真空中に導入した原料分子が、触媒金属の表面で化学反応してグラフェンが 成長する過程を逐次的にモニターすることに成功。グラフェンの成長条件を明ら かにし、炭素原子層数の精密制御を初めて実現した。この方法で層数を精密に制 御したグラフェンでは、剥離法による膜の問題であった電子状態の不均一性が解 消され、シート全体に渡って均質な材料が得られた。グラフェンの電気的性質の 制御が可能になり、デバイス応用へ道を拓く成果である。

注目論文をあつめたVirtual Journal of Nanoscase Science and Technology誌の 選定論文に収載

 
坂本文徳、大貫敏彦、香西直文、五十嵐翔祐、山崎信哉(バイオアクチノイド化学研究Gr)氏の論文が原子力学会和文論文誌2011年12月のダウンロード数第1位となった。

「オートラジオグラフィーを用いた福島第一原子力発電所起源の放射性降下物の局所的な分布解析」  オートラジオグラフィーにより、樹木、地表植物、および土壌を対象として、 放射性物質の局所的な分布の測定から福島第一原発起源の放射性Csの降下後の挙動を検討し、 地表植物および樹木が降下した放射性Csの蓄積媒体となり、 土壌中への移行阻止に大きく寄与していることを明らかにした。

原子力学会和文論文誌の当該論文

2011年10月17日
松田達磨、立岩尚之、山本悦嗣、芳賀芳範、大貫惇陸(アクチノイド物質開発研究Gr) 氏の論文が注目論文に採択されました。

「URu2Si2の伝導特性に及ぼす不純物の影響」  正体不明の相転移の起源を巡って研究が繰り広げられるURu2Si2に関して、 不純物が物理的性質、特に伝導特性に及ぼす影響を詳しく調べた。 世界最高純度の試料を用いて初めて、準粒子の異常な散乱を検出する事に 成功した。

Journal of Physical Society of JapanのEditor's Choice

2011年9月15日
石井康雄、豊嶋厚史、塚田和明、浅井雅人、Li Zijie、永目諭一郎(超重元素化学研究Gr) 氏の論文が注目論文に採択されました。

「104番元素ラザホージウム(Rf)のフッ化物錯体形成」  Rfのフッ化物錯イオン形成が、周期表上の同族元素と大きく異なり、弱い事を明らかにし、イオン半径がZr4+/Hf4+ < Rf4+ < Th4+となることを予測した。軌道電子に対する相対論効果が大きくなり、その化学挙動への影響について興味が持たれている超重元素領域において、イオン半径に関わる情報を初めて実験的に示した研究であり、日本化学会欧文誌 Bulletin of the Chemical Society of JapanSelected Paperに選出された。

 
髭本亘、伊藤孝(重元素系固体物理研究Gr)、Bo Gu (量子物性理論研究Gr)、前川禎通(センター長)氏の論文が注目論文に採択されました。

「新しい磁性半導体の開発に成功」  8月10日のプレス発表に関する論文が、Nature Japan の注目論文に選択されました。 新しい強磁性半導体Li(Zn,Mn)Asの開発に成功。磁気的性質と電気的性質を独立に制御できる可能性があり、更にp-n接合への道も拓かれていることからスピントロニクスへの応用が期待される。中国科学院、米国コロンビア大学、東京大学との共同研究。黎明研究・国際共同研究プロジェクト(研究代表:植村泰朋コロンビア大学教授)の一環

Nature Japanの和文紹介記事

2011
松尾衛, 家田淳一, 齊藤英治, 前川禎通 (量子物性理論Gr, 力学的物 質・スピン制御研究Gr)氏の論文が注目論文に採択されました。

「不純物散乱のもとでの力学的回転によるスピン流生成」  先端基礎研究センターの松尾衛協力研究員、家田淳一研究員、齊藤英治 Grリーダー、前川禎通センター長は、磁場中で高速回転する白金中の電子スピン に対する不純物散乱の影響を理論的に調べ、回転運動で生成されるスピン流を電 圧として取り出せることを明らかにした。この結果は、スピン流を用いたナノス ケールのモーターや発電機の実現に大きく貢献すると期待される。

Appl. Phys. Lett. 98, 242501 (2011)   Virtual Journal of Nanoscale Science and Technology, vol. 23, issue 25(2011)

 
量子物性理論研究Gr.Bo Gu人氏の論文が注目論文に採択されました。

「金表面における巨大スピンホール効果」  先端基礎研究センターの顧波特定課題推進員、前川禎通センター長らは、白金を少量混ぜた金の表面で、スピントロニクスにおける重要な現象のひとつであるスピンホール効果が巨大になり、表面に現れる金の結晶方位にも依存することを、数値計算を用いて理論的に解明した。スピンホール効果をスピントロニクスデバイスへ応用する上で重要なヒントを与えている。

J. Appl. Phys. 109, 07C502 (2011)  http://jap.aip.org/resource/1/japiau/v109/i7/p07C502_s1
Virtual Journal of Nanoscale Science and Technology, vol. 23, issue 13

 
量子物性理論研究Gr.Bo Gu人氏の論文がNPG Asia Materials research highlightに採択されました。

「金表面における巨大スピンホール効果」  先端基礎研究センターの顧波特定課題推進員、前川禎通センター長らは、白金を少量混ぜた金の表面で、スピントロニクスにおける重要な現象のひとつであるスピンホール効果が巨大になり、表面に現れる金の結晶方位にも依存することを、数値計算を用いて理論的に解明した。スピンホール効果をスピントロニクスデバイスへ応用する上で重要なヒントを与えている。

Surface-Assisted Spin Hall Effect in Au Films with Pt Impurities 白金をドープした金の表面でスピンホール効果が増強される機構を、第一原理計算と量子モンテカルロ法を用いて理論的に解明した。この結果から、スピン流制御を行うデバイスに対して新しい設計指針が得られた。 Bo Gu, I. Sugau, T. Ziman, G.Y. Guo, N. Nagaosa, T. Seki, K. Takanashi and S. Maekawa, Phys. Rev. Lett. 105, 216401 (2010) NPG Asia Materials research highlight doi:10.1038/asiamat.2011.24 (Published online 14 February 2011)

 
量子物性理論研究Gr.安立裕人氏の論文が米国レター雑誌Applied Physics Letters、Virtual Journal of Nanoscale Science & Technologyに掲載されました。

「熱スピントロニクス研究に新しい道」
熱エネルギーからスピン流を発生させるスピンゼーベック効果は、次世代スピントロニクスの鍵をにぎる現象として大きな注目を集めています。先端基礎研究センターの安立裕人博士研究員、前川禎通センター長、齊藤英治客員グループリーダーらは東北大学金属材料研究所のグループと共同で、スピンゼーベック効果が低温で非常に大きく増幅される事を明らかとしました。更にこのスピンゼーベック効果の巨大増幅の背後には、格子振動が熱を運ぶ過程でスピン流を生成する、いわゆるフォノンドラッグというプロセスが存在することを指摘しました。

【以下参考情報】
Applied Physics Letters, vol. 97, p. 252506 (2010). http://link.aip.org/link/APPLAB/v97/i25/p252506/s1
Virtual Journal of Nanoscale Science and Technology, vol. 23, issue 1 (2011)
http://scitation.aip.org/getabs/servlet/GetabsServlet?prog=normal&id=VIRT01000023000001000033000001&idtype=cvips&gifs=yes

 
注目論文 前川センター長の論文がPhysics Today誌上で紹介されました。

前川禎通センター長、齊藤英治客員グループリーダー、東北大学金属材料研究所、慶応義塾大学、及びFDK社の研究グループは共同で、 モット絶縁体にスピン流(電子スピン角運動量の流れ)を注入し、長距離伝搬させることに成功しました[Y. Kajiwara et al., Nature 464, 262 (2010)]。
更に、この効果により絶縁体も電気信号を伝送できることを示しました。これまで絶縁体中のスピン流を利用する方法はありませんでしたが、 固体の量子相対論効果(スピンホール効果)および金属とモット絶縁体界面での交換相互作用を用いることで初めて可能となりました。
この成果は、エネルギー損失の少ない新しい情報伝送デバイスとしての応用が期待されるとして注目を集めており、米国物理学協会(AIP) 会報 「Physics Today」(2010年5月号)において紹介されました。

 
Extremely long quasiparticle spin lifetimes in superconducting aluminium using MgO tunnel spin injectors

Hyunsoo Yang, See-Hun Yang, Saburo Takahashi, Sadamichi Maekawa, Stuart S. P. Parkin Nature Materials online : 6 June 2010 | DOI : 10.1038/NMAT2781.

 
大磁気抵抗効果(GMR)からトンネル磁気抵抗効果(TMR)へ

前川 禎通、家田 淳一
日本物理学会誌, 65, 324(2010).

日本原子力研究開発機構

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